彩色ラーメン きんせい 本店 ― 高槻が誇る真髄の一杯

一口スープを啜れば、香り高い鶏ガラと魚介の旨みが渾然一体となり、口の中でふわりとほどける。高槻市北園町に構える「彩色ラーメン きんせい 本店」は、生粋のラーメンファンから地元の常連まで、その味わいの奥深さで知られる名店だ。創業者・中村さんが掲げるのは「素材の色を活かし、五感で楽しむ彩り豊かな一杯」。その意志がスープの中に鮮やかに息づいている。
独自製法で追求するスープの深遠さ

スープは大きく分けて「清湯(ちんたん)」と「濁湯(こってり)」の二系統。清湯は大量の丸鶏と水を弱火でじっくり炊き、透き通るほどに澄んだ琥珀色に仕上げる。そこへ地元・大阪湾で獲れた煮干しや昆布、椎茸の旨みを重ね、まろやかな口当たりを実現。一方、濁湯は鶏と豚を高温で炊き出し、コラーゲンと脂が溶け込んだ濃厚スープに。二つのスープが出会う「Wスープ」は、こってりとあっさりの狭間で新たな味覚の地平を拓く。
手揉み自家製麺が織りなす食感
麺は店内の製麺室で手揉みを施し、スープをぐんぐん引き上げる平打ち中太麺を基本に、季節限定で加水率や太さを微調整。特に冬場に登場する「全粒粉入り極太手揉み麺」は、小麦の香りが鼻腔をくすぐり、噛むほどに弾力が増す。歯切れの良さともちもち感を両立させたその食感は、独創的なスープと相性抜群だ。
こだわりのトッピングが奏でるハーモニー
チャーシューは豚肩ロースを低温調理でしっとりと仕上げ、濃厚スープにも沈まない存在感を保つ。しっとりとした脂身と赤身のバランスは絶妙で、噛みしめるほどに甘みが広がる。味玉は黄身がとろりと流れ出す半熟タイプで、じっくり漬け込んだ醤油ダレの香りがスープに溶け込むアクセントに。海苔やネギ、メンマもすべて店主自らの目利きで選んだ厳選素材だ。
季節限定メニューで味覚の冒険
春には菜の花と桜花塩を添えた「春色ラーメン」、夏にはレモングラスを香らせた「冷やしアジアンまぜ麺」、秋冬には焙煎胡麻と山椒を効かせた「濃厚担々麺」など、四季折々の食材を大胆に取り入れた限定メニューを展開。毎回行列必至ながら、「次はどんな一杯が待っているのか」と足繁く通うリピーターが後を絶たない。
サイドメニューも侮れない

鶏ももの唐揚げは高温でパリッと焼き上げる。噛むと肉汁がじゅわりと溢れ出し、ビールのお供にもぴったりだ。ご飯ものの「レアポーク丼」は、特製オニオンソースが乗り、ラーメンの合間に勢いよくかき込みたくなる。
店内の温かな雰囲気とサービス
カウンター席を中心にテーブル席を配置し、広すぎず狭すぎない程よい距離感。壁にはラーメンへの愛が詰まった新聞記事やファンレターが貼られ、厨房との一体感を楽しめる設えだ。店主やスタッフは気さくで話しやすく、初めて訪れてもすぐに常連気分に浸れる。ひとり客から家族連れまで、どんなシーンにもフィットする居心地の良さが魅力だ。
まとめ:高槻でしか味わえない一杯
「彩色ラーメン きんせい 本店」は、高槻という街のラーメン文化を牽引し続ける存在。スープに込められた手間と情熱、手揉み麺が描く食感、厳選トッピングが織り成すハーモニーは、まさに芸術の域に達している。新たな味の探求を続ける店主の挑戦心が、訪れるたびに驚きと感動を与えてくれるだろう。
高槻で真の一杯に出会いたいなら、ぜひ「きんせい 本店」でその奥深い世界に浸ってみてほしい。
【総評】
どろっとした感じのスープでしたがしつこくなく鶏がらベースで煮干しの出汁がよいアクセントになり飲み飽きることのない味わいでした。健康を気にしなければすべて飲み干してしまいそうでした(途中で我慢しました)。次は他のメニューも試してみたいと思います。
料理: ★★★★
コスト:★★★
店内: ★★★
一人使い:★★★★★
ビール:キリンハートランド
店舗情報
店名 彩色ラーメン きんせい 本店
大阪府高槻市北園町18-1
TEL: 072-682-8956
営業時間
日曜日~木曜日 11:00~24:00
金・土 11:00~25:30
定休日:不定休
アクセス
阪急京都線 高槻市駅 徒歩3分
JR京都線 高槻駅 徒歩8分


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